皮膚科・形成外科

イボ

イボ

皮膚にできるデキモノのうち、ある程度小さくて突起したものを一般に「イボ」と呼んでいます。通常、イボはウイルス感染が原因で発症します。皮膚の免疫が落ちている方がなりやすく、アトピー性皮膚炎、多汗症、その他に湿疹のある方は注意が必要です。
 
 

ウイルス性イボ

ウィルス性イボは尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)と呼ばれ、傷をつくりやすい手や指、足の裏、膝、顔に現れます。これは「ヒトパピローマウィルス」というウィルスが皮膚に感染し、表面が小さく盛り上がる症状です。

症状

ささくれなどの傷から感染し、数カ月後にはつやつやした肌色の1mm程度の発疹ができ、次第に大きくなって表面が角質化してにごります。
足の裏では、体重に押されたために盛り上がることはありませんが、魚の目状または多発して敷石状になります。
顔面や首では、先端がとがった細長い突起物になることがあります。

水イボ

水イボは、伝染性軟属腫と呼ばれるウィルスにより起きる、イボの一種です。
イボが破れてウィルスが飛び散り、身体の別の部分や他の人に伝染します。
3~15才くらいのお子様に出ることがほとんどで、春から秋にかけてよく見られます。

症状

胸やわきの下、肘、ひざなどに1~3mmくらいのできものが出ます。 大きいものだと1cmほどになることもあります。
イボの中には白いおからのような塊があり、この中にウィルスが入っています。
イボが広がったり他人にうつる原因になりますので、破かないように注意しましょう。
かゆみを感じることもまれにありますが、水イボはできものが出るということ以外ほとんど自覚症状はありません。
また、1つだけ出ることは少なく、数個から多い場合には数十個のイボが出る場合もあります。

老人性イボ

顔や身体にできるイボ(脂漏性角化症)は、紫外線の影響や老化に伴い発生する良性の腫瘍です。
角化した細胞が正常にはがれ落ちずに残存している状態です。
主に加齢とともにできやすくなるため、50代以降になると多く見られるようになります。
イボ自体は良性のものですので心配はありませんが、顔・首・脇の下・胸などにできるため、見た目や手触りなどが気になる方はご相談してください。

治療の方法

ウィルス性イボ

ウィルス性イボの治療には液体窒素を用います。
-195度という超低温な液体を患部につけて、軽い凍傷をおこさせて、ウィルスを退治します。
しかし痛みを伴いますので、特に小さなお子さんにはつらい治療法です。
多発するイボや治りにくいイボには、漢方薬であるヨクイニンという内服薬を処方いたします(保険治療)。何年も治らなかったいぼが、ヨクイニンの内服を開始して急速に良くなった例もあります。
ウィルス性のイボは、治療が遅れると他の部位に移ったり、より大きく深く拡大してそれだけ治療期間が長引きます。小さく浅いうちに早めに治療することをお薦めします。

水イボ

水イボに対しては、ウィルスを含んだイボを水イボ用ピンセットでつまんで取ってしまうのが基本です。
自然治癒のある病気ですので何もしないで様子をみるのもひとつの方法ですが、自然治癒は半年から5年くらいかかるといわれています。
特に乾燥肌やアトピー性皮膚炎などで皮膚のバリア機能が低下していると水いぼに感染しやすく、また広がりやすい傾向があります。
水イボはお子さんに多い病気です。痛みを軽減することも大切ですので、麻酔テープで痛みを軽減したり、塗り薬を塗る治療等も導入しています。

老人性イボ

イボの大きさや状態などによって異なりますが、治療法としては液体窒素を用います。

※ほくろ等の皮膚のできものの手術の場合は、基本的に悪性も否定できないため病理診断が必要と医師が判断した時に保険手術の適応となります。

皮膚科・形成外科

  1. 痒疹(ようしん)

    痒疹(ようしん)は、強いかゆみを伴う皮膚炎です。 かゆみを我慢できずに掻いてしまうと徐々に大きな塊になっていきます。

  2. うっ滞性皮膚炎

    うっ滞性皮膚炎とは、主に膝下にできる慢性の皮膚炎です。 静脈の血流不全による皮膚炎のため、40代以降の女性や普段立ち仕事の方に多い症状です。

  3. うおのめ

    うおのめとは、主に足の裏の皮膚にできる異常で、正式には「鶏眼」と言います。 白い色をした、中心に芯のある丸い形の症状で、触れると痛みがあります。

  4. 爪白癬

    爪白癬とは、水虫の原因菌である白癬菌が爪の中で繁殖している状態で爪水虫とも呼ばれています。実は爪白癬にかかっている方は多く、若い女性からご高齢の方まで患者層は幅広くなっています。

  5. とびひ

    とびひは、正式には伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)と言います。 接触によって、火事の飛び火のようにあっと言う間に広がるので、一般的に「とびひ」という言葉で呼ばれています。

  6. わきが(腋臭症)・多汗症

    わきが(腋臭症)は、わきの汗の臭いやあるいは汗の量が多い症状です。 臭いや汗染みが気になると、職場や友人など周りの人と会う際にストレスに感じてしまうため、わきがの悩みを抱えている方も少なくありません。

  7. 帯状疱疹

    水痘・帯状疱疹ウィルスによって起こる病気で、神経に沿って身体の左右どちらかにピリピリと刺すような痛みや違和感と、それに続いて赤い斑点と水ぶくれが帯状に現れる病気です。

  8. 赤ら顔・酒さ

    赤ら顔・酒さとは血管の拡張によって顔が赤みを帯びてくる症状で、酒焼けとも呼ばれることがあります。(ステロイド使用に伴う酒さ様皮膚炎とは疾患が異なります)

  9. ニキビ

    ニキビには、段階によって白ニキビ・黒ニキビと赤ニキビに分けられます。 毛穴が角質によってふさがれた状態の時は、白ニキビ・黒ニキビ、さらにそこに、炎症が加わると赤ニキビになります。

  10. 水虫

    水虫とは、白癬菌(はくせんきん)と呼ばれる菌が皮膚内に入り込むことで、炎症を起こす感染症の一部です。 足の裏や指に水疱ができたり、皮がむけることで、かゆみや不快感といった症状があらわれます。

  11. 巻き爪(陥入爪)

    巻き爪(陥入爪)とは、足の爪(主に母趾)が曲がり皮膚に食い込んで炎症を起こした状態を指します。症状がひどくなると、患部が出血を起こしたり、化膿することがあります。

  12. 血管腫(赤あざ)

    血管腫は、血管が増殖することで起きる良性の病気のことをいいます。 加齢とともに顔に出てくる老人性の血管腫も、治療によってキレイにすることができます。

  13. 乾癬

    乾癬とは、慢性的な皮膚の炎症性疾患です。 皮膚の赤みや盛り上がった部位に、フケのような白いかさぶたが付着しているのが特徴で、痒みを伴います。日本では約10万人ほどの方が乾癬にかかっているとされております。

  14. 花粉症

    いまや国民病ともいわれる花粉症は3人に1人がかかっていると言われています。 命にかかわる病気ではありませんが、症状の辛さや日常生活への影響はとても大きいものです。

  15. 接触性皮膚炎

    皮膚に接触した物質による刺激やアレルギーがきっかけとなって起きる皮膚炎で、正式には接触性皮膚炎と言われています。

  16. じんましん

    じんましんは皮膚の一部が突然に赤くくっきりと盛り上がり、しばらくすると跡かたなく消えてしまう病気です。人がイラクサ(蕁麻(じんま))の葉に触れると同様の皮膚症状が起こることから、この名前がつきました。

  17. 自家感作性皮膚炎

    体の一部に強いかゆみのある強い皮膚炎ができ、その後周辺にも発疹が出てきた場合、自家感作性皮膚炎の可能性があります。

  18. イボ

    皮膚にできるデキモノのうち、ある程度小さくて突起したものを一般に「イボ」と呼んでいます。通常、イボはウイルス感染が原因で発症します。

  19. ホクロ

    ホクロは「母斑細胞性母斑」または「単純黒子」と呼ばれる色素斑です。 ほとんどは良性で外見上の問題のみになりますが、中には悪性になる可能性のある危険なホクロの場合もありますので注意が必要になります。

  20. 尋常性白斑(しろなまず)

    尋常性白斑とは皮膚の一部の色が白く抜け落ちる原因不明の皮膚病で、別名「しろなまず」とも呼ばれます。皮膚組織のメラニンの機能低下が原因とされており、比較的よく見られる病気です。

  21. 眼瞼下垂

    眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、まぶた(瞼)が開きにくくなり、下がった状態を言います。 原因は、大きく分けて生まれつきの場合(先天性)と、そうでない場合(後天性)に分けられます。

  22. 皮膚腫瘍

    皮膚のできものを皮膚腫瘍といいます。腫瘍とは体の組織の一部が病的に変化して正常とは違う形で増殖したものです。

  23. 汗疱(汗疱状湿疹)

    汗疱(汗疱状湿疹)は、あせもと同じく、汗が大量に出る手のひらや手指、足の裏に水ぶくれができる疾患です。単体ではかゆみを伴いませんが、湿疹を併発してしまうと赤くなりかゆみも伴います。

  24. 汗疹(あせも)

    汗疹(あせも)ができるのは、大量に汗をかいたときに、汗が皮膚の中にたまってしまうことが原因で、小さな発疹があらわれる症状です。

  25. アトピー性皮膚炎

    アトピー性皮膚炎は、「増悪(ぞうあく)・寛解(かんかい)を繰り返す、掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者さんの多くはアトピー素因を持つ」(日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎診療ガイドライン)と定義されます。